電気よりもメリットの高いエアーコンプレッサーの防音について

防音技術ブログ

2023年

多種多様な防音ニーズの中でも、最も多いのがエアーコンプレッサーを冷却するための空冷ファンから出る騒音の防音である。圧縮空気を利用して機械の挙動を制御するエアーコンプレッサーの技術は、おそらく約100年前より用いられている手法で、機械の取り付けや取り外し、ピストンによる弁の開閉など、様々な場面で利用できる便利な構造だ。

ほとんどの工場の生産ラインで、このエアーコンプレッサーの機構は利用され、製品づくりにはなくてはならない技術ともいえる。電動との違いは、エアーコンプレッサーの大元となる動力は空気のため、例えば特に最近の夏の暑さは異常だが、外気温が40℃を超えると、高温のためコンプレッサー自体が停止してしまい、工場が操業できなくなるという例もある。

そのため、コンプレッサー室内に空調機を設置するケースが増えているが、もちろんこの場合は空調機の室外機も大きいモノでは70ｄＢを超えるものもあるため更なる防音対策が必要だ。

このように、機器の高温を防ぐ目的で冷却する換気扇や空調機、冷凍機を設置する際には、元の機械騒音対策に加えて、冷却装置の防音対策も必要になってくることを覚えておきたい。漏れ出しても安全であり、極端な温度変化にも強い。重量のあるものを上下させる動作が求められる際も簡単に制御できるのだ。そんなエアーコンプレッサーの技術を使用している業界は幅広く、特に印刷業界や自動車業界では必ずと言ってよいほど利用されている。

しかし、地球温暖化の影響もあり、コンプレッサー室の温度は上昇し、冷却はこれまでの空冷ではまかないきれなくなってきた。そのため、近隣からの騒音苦情も数多く発生し、その課題に対する対応が求められているのだ。

ちなみに、従来のコンプレッサーの冷却は、換気扇取り付けの空冷、そして冷凍機やチラーの設置、ラジエターを別置きで冷却する３つの方法がある。現在のコンプレッサーは密閉式で、密閉した鉄の箱で囲い、換気扇によって換気する方法が一般的だ。

コンプレッサー自体の騒音は100ｄＢほどなので、防音に換気扇の音が加わり、常に83～8 5ｄＢほどの騒音がコンプレッサー室の換気口から出ているのだ。特に夜間も操業する工場では、この騒音に対する苦情は深刻だ。

利便性の高いエアーコンプレッサーの使用による騒音レベルは意外と高いため、導入を考えている場合は、かなり慎重に騒音に関する対応を考えておかなければならないだろう。

室温が高くなれば、コンプレッサー自体が停止してしまうことも！？

特に最近の夏の暑さは異常だが、外気温が40℃を超えると、高温のためコンプレッサー自体が停止してしまい、工場が操業できなくなるという例もある。そのため、コンプレッサー室内に空調機を設置するケースが増えているが、もちろんこの場合は空調機の室外機も大きいモノでは70ｄＢを超えるものもあるため更なる防音対策が必要だ。このように、機器の高温を防ぐ目的で冷却する換気扇や空調機、冷凍機を設置する際には、元の機械騒音対策に加えて、冷却装置の防音対策も必要になってくることを覚えておきたい。