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防音技術ブログ

2023年

将来の防音ニーズ
約50年の実績で信頼のノウハウを蓄積 防音事業のパイオニアが見据える“将来の防音ニーズ”
弊社(私)が防音事業に参入した当初から、“騒音”に対していかに効果的に、そして効率的に消音・防音ができるかという至上命題があり、この“音”と向き合う仕事に大きなやりがいを感じ、一生の仕事として覚悟を決めたことが始まりだった。
そんな想いの中で開発されたダクト系サイレンサーは、約5 0 年進化を続けながら弊社の事業の一躍を担っている。
そもそも、空気伝搬と躯体伝搬の2種類からなる防音のニーズは多方面にわたり、空気伝搬は吸音材による吸音と遮断する遮音プラス制音。そして機械の振動から出る躯体伝搬は音源(振動音)の防振及びその配管系統の支持機材の防振が主である。
創業当時に任された音楽ホールの空調や換気口からの騒音対策は、その2種類が複雑に絡み合い、ダクト内の音圧を下げ、ある程度減衰した後は内部の気流音と戦わなければならなかったのだ。
産業革命前後で変わった 人々の “音” に対する認識
音の歴史は、まさに文明の進化と共に変化してきたといっていい。
長い歴史の中で大きな変革期となったイギリスの産業革命から約300年となるが、その前後で人々の“音”に対する認識は大きく変わっていった。
産業革命以前、人々の“音”に関する認識は、「クラシック音楽を楽しむ」「家畜の鳴き声や自然の風、水の音」等あくまで豊かな暮らしの象徴という側面が大きかった。
しかし、産業革命以後は自動車や電車、飛行機等の交通音、そして工場機械の稼働音による不快さが“音”への認識を変えていったのだ。これはあくまで私の考えだが、現代社会を生きる人間は、母親の胎内にいるときから交通騒音等の様々な騒音を聞き、生まれてからもその騒音を聞き続けることにより、徐々に自分に必要な周波数に絞って進化している生物だと感じている。そして、そういった自分に必要な周波数を聴感覚で補正し、dB(A)(ホン)という数字
に変換しているのだ。
利便性のある生活による弊害で 現代も増え続ける“騒音源”の数々
産業革命後の騒音問題は、現代ではさらに数々の種類に枝分かれし、より複雑なものになっている。例えば建築物の空調機、給気・排気ファン、生産設備機械など、それは技術革新によって増え続ける一方である。もちろん防音対策工事に関しても、こうした快適環境整備の要求が高まる中で様々場所、そして様々な空間・環境での対策が求められるのだ。

こうしたニーズの高まりにより、現在では工事や機械の設計・建設計画時から防音対策についての対策が取られるようになってきた。その伸び率は毎年10%を超えるほどの実績があり、防音のパイオニアとして評価されているサンオーでは、これまでの納入実績から工場、機械の計画時や防音対策を任されている。最近では工場の生産設備に対する従業員対策も一般的になっている一方で、工場のDX化によるプレス工場やシャーリング工場の無人化の進化により、夜間の騒音問題という新たな弊害も生まれている。
もちろんこういった工場の無人化が進むにつれ、その防音対策のニーズも増加していくことは容易に予想される。
特に最近増加している要望は物流倉庫のDX化に伴う冷蔵庫や冷蔵設備の稼働音に対する防音対策だ。
無人化と24時間体制という組み合わせによる防音対策が今後の対策の肝になってくるだろう。
防音業界が迎える今後の展望
機械騒音のひとつとして、今後飛躍的にニーズが拡大するであろう業界が紛体業界である。
薬品工場の風送システムとして利用されることが多く、製品の回収に必要な集塵装置には高圧のブロアーが設置されるため、その防音対策が求められるのである。
脱臭や脱硫、集塵のための環境改善機器には大きな
稼働音があるブロアーやポンプが必要なのだ。
ちなみに、現在はあまり採用されてはいないが、食品工場の排水処理にはバッキブロアー(金魚等の水槽のブクブクポンプのようなもの)が必要で、このブロアーから出る音は大きい。
もちろんこういった機械も今後利用される可能性は大きく、新たな防音対策としてのニーズの高まりが予想される。
他にもSDGsの広がりによる廃棄物のリサイクル事業増加は、粉砕機等の騒音も発生させるし、風力発電や太陽光発電のパワーユニット等の振動音、さらに
は災害時用の非常用発電機など、防音ニーズは個人間だけでなく社会的にも増加傾向にあることは間違いない。
現在は創業当時よりも“うるささ”に対するストレス
や感じ方も大きく変化しているため、若い世代になるにつれ訴訟問題やトラブルになることも増加している。
だからこそ、時代のニーズに合わせた防音対策が必要になってくるのである。
サンオーが行ってきた騒音対策例について
1. 空冷ヒートポンプの騒音対策
2. 洗車機のブロアー騒音対策
3. 発電機の騒音対策
4. 冷凍機等のチラー騒音対策
5. コンプレッサーの空冷部の騒音対策
6. 粉砕機・集塵機の騒音対策
7. 建設機械の騒音対策
8. クラッシャーの防音と
 その回収装置の集塵機の防音対策
9. ビニールハウスの冷暖房の騒音対策
10. 太陽光幌発電機のパワーユニットの
  騒音対策を含めた総合的な設計計画
11. 高速道路の防音壁に関するコスト計算
12. 土木工事のブルドーザー等へのマフラー設計
13. 発電機メーカーとの消音設計の開発
14. 洗浄機メーカーのオプション設計
15. ドラフトメーカーとの製品開発
16. 化学装置メーカーとの製品開発
17. 送風機メーカーとの製品開発
18. ピアノ防音室の遮音換気ユニット制作
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